とにかく最初の一週間。怪我の治療についての考え方

整骨院・接骨院といえば、怪我の手当てをするところです。

業界にかなりの責任がありますが、本来、肩こりを揉んでくれたり、疲れちゃった時に揉んでくれる、そして気持ちいい、本来はそういう施術をするところではないんですね。

本業は怪我への手当が専門分野で、そのプロフェッショナルです。

もちろん、先生方によって得意分野が違うので、整骨院・接骨院によって雰囲気や施術内容が違うことは普通にあります。ケーセブン整骨院は、

  1. 運動選手が極力怪我をせずに、かつ動きやすい身体を作るメンテナンス
  2. 運悪く怪我をしてしまった時に少しでも早く回復させる施術

を提供するのがメイン業務です。

この記事では、怪我をした方の多くが共通して持っている「願い」と、「患者さんの願いの実現は難しいけど、こう考えると理想に近づくよ」というお話しをします。

怪我をしてしまった時に、このことを知っておくと回復が早まるし、安全だよという知識です。

大切なことなのでもう一度繰り返しますか、この記事で取り上げる話は怪我についてです。理由がよくわからない痛みについては、この記事の話は当てはまらないかもしれません。

多くの患者さまが持っている願い

運悪く怪我をしてしまった時に、相当怪我慣れしている人を除き、ほとんどの人が持つ怪我に対する願望があります。それは、

  • すぐに治る(できたら2~3日で)
  • 普段の生活は変えたくない
  • (スポーツ選手なら)練習は続けたい
  • 骨が折れてなければ大丈夫

こんな感じでしょうか。 他にもあるかもしれません。が、この記事では上に挙げたことを少し細かく見ていきましょう。

すぐに治る

怪我は、痛くて不快なので少しでも早く治りたいという願望があるのは理解できます。しかも「病院や治療院に行けばすぐに治ってしまうと思う」のも理解できなくもありません。

しかし、現実には残念ながらそんなに上手くいくことはありません。

事例を挙げてみましょう。

例えば料理をする時に包丁で指を切ったとします。これも怪我ですね。これで整形外科や外科のどんな名医の先生を訪ねても、治るのに何日かはかかります。すごい名医の先生が治療したって一瞬で治ってしまうことはありません。

でもなぜか、捻挫や打撲や肉離れなどの場合には、すぐに治るものだと思っている方が多いです。基本的に身体が壊れた時には、治るためにそれなりの時間が必要です。少なくともケーセブン整骨院ではあっという間に治してしまうことはできません。

怪我の場所や程度によりますが、一週間以上の時間が掛かることも普通にあります。逆に数日で治ってしまうものの方が少ないといえるでしょう。 年齢が上がれば上がるほど遅くなるのもお気づきのことと思います。

普段の生活は変えたくない

怪我への施術として、テーピングをしたり固定をしたり普段の日常生活にはないことを施すことがあります。多少の違和感や不快感を全くなくすことはできなく、嫌だなと思う方も多いと思います。

もちろん、患者さんのお気持ちは重視しますが、いつでも完全に添えるわけではありません。プロはプロなりの考え方や手法を持っているので、そこは受け入れた方が良いと思います。もちろん絶対ではないので、拒否権発動みたいなことも可能です。でも、多分受け入れた方が得策です。何せプロなので。

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練習は続けたい

上で解説した、普段の生活は変えたくないとほぼ一緒です。スポーツ選手の場合、どうしても練習を続けたいという場合があります。

これも医療を提供する側からすれば、身体のことを考えると極力休んでいただくことが重要です。ただ、人間は社会生活を営む者なので、自分の身体よりもスポーツを優先させたいという方がいることも否定できません。

基本的に、身体が怪我をしている時には、身体の最大パフォーマンスを発揮することは不可能です。かなり低下していることがほとんどです。 そんな状態で練習する、試合に出ることは全然得策ではないと考えています。

でも、チームスポーツだから出ないわけにはいかないとか、一生に一度の大勝負だから出ないわけにいかないとか、個々に色々条件もあるとは思います。

ケーセブン整骨院の場合は、無理をしてスポーツ活動を続けた場合にどうなる可能性があるのかを説明し、それに納得できるのであれば活動を続けることを否定はしません。まぁ、大抵の場合は得策じゃないです。それが理解できる選手になっていただけたらいいなと思います。

骨が折れてなければ大丈夫

よく、痛みは残っているけど診察を受けたら「骨は折れてないので大丈夫」といわれてくる方がいます。

病院での判断(診断)は否定しません。が、実際問題、痛みがあれば集中して練習はできないだろうし、できれば痛みを取る努力とある程度の休養は必要だと思っています。

痛みというのは、大抵の場合、身体がもう何もしないでくれというサインです。基本的に、身体に何の問題もなければ痛みは起きないはず。それが起こっているのですから、何かしらの問題があると考えるのが妥当です。

ではどうしたらいいか

まずは怪我をしてから一週間は最大限に安静にする。

これは接骨院のための学校時代に教わったことで、実際に20年ぐらい仕事をしてきて、まさにその通りだなと思っています。この最初の一週間が最も効率よく怪我は修復していきます。

もちろん、「明日はオリンピックの決勝戦です!」といわれれば休めとはいいません。出来る限りの対策をして、「行け!」っていうと思います。

でも、そこまでの重要度を持つことはそれほどないでしょう。もちろん重要度は、患者さん自身が決めるものなので、こちらからとやかくいうことはしません。

ただ、今までに人の身体の修理をしてきた専門家の意見としては、「まずは最低1週間は安静にすること」これがものすごく大事です。

これで完全に治ってしまうとはいえませんが、かなり状態が改善します。痛みを持ちながら中途半端にダラダラと練習をするよりは、100万倍いいと思います。なので、最初の一週間は、極力練習を休んだり、仕事を減らしたり、そういう努力をしましょう。ストレッチやマッサージを増やすよりはるかに効果的です。

まとめ

「怪我を絶対にしないようにする。」そんなことは不可能です。まずは、極力怪我をしない身体を作るにはどうしたらいいのかを考えて、それを実行することが大切です。

それでも不幸にして怪我をしてしまった場合、まずは黙って一週間は安静にすることをお勧めしたいです。その上で専門家の手を借りるとより速く安全に回復していくと思います。

世の中にはいろいろな情報が飛び交っていて、「あれをやったらすぐ治る」、「 これもすごく効果的」みたいな話はあります。でも結局のところ、人の身体の修復能力はそんなに大きく変わるものではありません。

余計なことを考えるよりも、少しでも身体に負担をかけないようにすることの方が大切だと思っています。江戸時代の人の発想に、「早寝早起き腹八分目」があります。最初の一週間の安静とこの早寝早起き腹八分目を守っていくのが現代においても、最も有効な方法の気がします。

患者さんにも色々と事情もあると思います。でもあなた自身の身体にも治っていくための事情があります。無理をいっても聞いてはくれませんので、あなた自身の身体の事情を優先して、治っていくのをじっくり見守りましょう。

エッセイ
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ケーセブン整骨院代表の走尾(はしお)です。
大学工学部を出て、コンピュータメーカーでコンピュータのハード設計を11年以上経験してから人の身体をよくする業界に入ってきました。
今の仕事も四捨五入して20年に入ってきて、かなりレベルが高くなってきたと思っています。
コンピュータの業界で培った技術と人の身体で培ってきた技術の相乗効果で、よりよい施術品質を提供しています。

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