接骨院・整骨院に来院される患者さんに膝の痛みはかなりポピュラーな症状です。
病院や治療院ごとに様々な方法で施術が行われているかと思います。
なかでも、膝の痛みには太ももの強化みたいなものが多くいわれるようで、治療の一環として太ももの強化マシーンでの運動処方されることも多いです。
ただ経験上、太ももの強化とか太ももへの施術を行ってもそれほど変化が出ないケースが多いと思います。変化が出ても日数がすごくかかるとか。
時間が掛かれば、治療で改善したのか、本人の治癒力で改善したのかがよくわかりませんね。
ということで、この記事ではもう少し痛みにが減らせるように着目する範囲を広げて、そこに対してご自身でできるテーピングを紹介します。
膝の痛みに対するキネシオテーピング
まず、膝の痛みはどうして起こるのか、どこが悪くて起こるのかを考えないといけません。と、いいつつ、この記事ですべてを網羅することは不可能なので、おおよそ3つの場所を紹介します。
- 体幹(胴体)部
- 大腿(太もも)部
- 下腿(膝下)部
の3つです。
この3つについてとっても大雑把に解説します。
まず、脚は胴体から生えているので、胴体が安定すれば膝を含む脚全体が安定します。逆に胴体が安定しないと脚全体も安定しません。その状態で歩いたり走ったりすれば、膝に負担が掛かる可能性大です。
これを防ぎたいな、というのが1番の体幹部へのテーピング。
次に、脚全体を見てみると、上から
股関節→膝→足首
と、関節が上中下にあります。なので、上側の股関節か下側の足首が良くなくても、脚全体の動き具合として膝に負担をかける可能性が出てきます。そして、膝に痛みが出る。
それらを防ぐために、2番・3番の大腿部(太もも)と下腿部(膝下)へのテーピングを紹介します。
体幹(胴体)部
体幹部へのテープは2種類。
脚の土台となっている胴体の部分を安定させるテープが一つ。もう一つが、身体のバランスを多少ながらも整えるテープです。
膝の痛みが片側だけに出ている場合には、身体の左右バランスが崩れている可能性が高いです。これを完ぺきではなく多少でも改善させると痛みを減らすのに有利になります。
大腿(太もも)部
太ももへのテーピングは、この手のノウハウ系の本とか動画によくあるやつです。
そういう情報に書かれていることが多いのが「大腿四頭筋」という筋肉名。この大腿四頭筋は三列四本の筋肉でできています。なので、ここでは三列分紹介します。たぶん、そこまでテーピングした方が痛みを減らしやすいです。
下腿(膝下)部
膝下へのテーピングは、膝を安定させるテーピングと、足首の動きを整えるテーピングを含みます。
膝の痛みの原因として、割と高い確率で見逃されているのが「足首の動きの悪さ」です。
極端な例をイメージしてもらうとわかりやすいです。足首を完全に動かないように固定した場合、ちゃんと歩けないですよね。ちゃんと歩けないということは、膝にも股関節にも身体全体にも何かしらの悪影響を与える可能性があるということ。
足首の動きが微妙に悪く、でも特に痛みがないときには、足首を膝の痛みの原因として着目してもらえることはほとんどないです。
この辺も抑えてみましょう。
で、テーピングしてみるのは、
- 膝裏
- すね
- 足の裏
です。足の裏のテーピングはいろいろな貼り方があります。今回は、もっとも単純なものを紹介します。
まとめ
膝の痛みに困っている方は結構いるので、自分でできるテーピングを紹介してみました。是非いくつかでいいので、できる範囲で試してみてください。
ただ、実際の現場では、効果を上げるために細かいテストをしながら施術が進みます、何が効いて何が効かない、どこが悪いというのを正確に把握できればできるほど効果が上がるからです。
単純に、「膝が痛かったら太もも強化」とやってもなかなか効果が出ないのはそのためです。
なので、この記事の通りにやっても効果が出ないことはあって、その場合にはプロに正確にみてもらう必要が出てきます。その辺のことはご理解いただければ幸いです。
とはいえ、ちゃんとできたら、かなりの確率で痛みは軽減できると思います。まずは、試してみていただくことをお勧めいたします。
参考までに、ここで紹介しているテーピングは以下のテープを使っています。テープは多種多様で、ケーセブンではこのテープを使っています。似たようなテープでは効くものもあるし効かないものもあります。もしお店でみかけることがあれば、このテープを使っていただくのが安心です。