少しでも早く現場復帰を!足首捻挫、あるテニス選手の場合。

ケーセブン整骨院は、普通の整骨院です。ただ、力を入れている分野はあって、競技スポーツに力を入れている方々への施術は得意分野です。

スポーツといえば、足首捻挫はメジャーな怪我です。きちんとしたメンテナンスである程度の予防はできると思いますが、それでも、起きるときには起きてしまいます。

今回も、比較的競技レベルの高いテニス選手が捻挫をされて、来院されました。

そこで、どんな感じの施術をしていて、どんな感じで回復していくのかを紹介します。

足首捻挫
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どんな選手?

60代前半の女性テニスプレーヤーです。レベル的には、60代前半のダブルスで全日本の上の方な感じ。日本一も目指したいし、決して夢的なレベルではない感じです。

ここ何年も定期的なボディメンテナンスを請け負っていて、その間大きなトラブルはほぼないです。

ご自身でのボディケアはほとんどなく、健康グッズ的なものも使われていないです。ただ、ケーセブンに月一回来て、メンテナンスを受けるだけ。メンテを受け始める前は、健康グッズヲタクかというほど、いろいろ試していたそうですが、メンテを受け始めて全部要らなくなったと。ありがたいです。

受傷状況

今回の捻挫は、少し特殊な感触のコートでの練習で起きました。動くときにひっかかり感があり、ちょっとしたはずみに足首を捻ったそうです。同じような感じの怪我をされた方が他にも数名いたそうです。テニスに限りませんが、コート(グランド)コンディションって自分ではどうにもならないので困ります。

症状的には

捻挫をした翌日の来院でした。その時点では以下な感じ。

  • 歩くのにはそれほどの痛みはなし
  • 時々、動きによっては痛みが出る
  • 正座不可
  • 足首内側、外側両方に内出血
  • 腫れは内側に多い

今回の捻挫は、ケーセブン的に珍しいタイプの捻挫。内外両方に痛みと腫れと内出血が出ていました。

一見重篤そうで、足首の深いところに小さな骨折も疑いました。でも、それほど大きな痛みもなく歩いていて不思議な感じです。

さらに、一般的には壊した靭帯の場所を押すと痛みが出る(圧痛)のですが、それもほとんどない感じ。押して痛いところを探すのが難しい感じでした。

施術

ケーセブン整骨院での施術は、整骨院として一般的な「電気(低周波)+マッサージ+湿布(+固定)」とは少し違います。

特にアスリートの場合には一般の方と違う、アスリート固有の施術を含みます。最初の数日は、

電気(微弱電流)+メディセル(マッサージに近い)+テーピング(アライメント調整+腫れのコントロール)

を行いました。湿布は、状況に応じて使うこともありますが、通常は使いません。メディセルは、様子を見ながら最初の数日だけ使い、あとは使っていません。

基本的に大事なのは、電気(微弱電流)とテーピングによる身体の調整です。

電気(微弱電流)

電気治療にもいくつか種類があり、早期回復を必要としているアスリートには微弱電流を使うことが多いです。

一般的には、低周波や干渉波(中周波)と呼ばれる電気が使われることが多く、当院でも多く使います。ただ、今回のようなアスリートの怪我には微弱電流を選択することが多いです。
※治療分類的には、微弱電流も低周波に分類されます。

メディセル

皮膚吸引を行う物理療法機器です。強い腫れを早期に引かせるのに非常に有効です。

内出血が多いような怪我によく使います。ただ、この施術は健康保険外の実費施術です。コストをかけても早期回復を求める方に使います。

テーピング&医療シール

テーピングといっても、いろいろな種類があります。

多くの接骨院さんでは、捻挫治療としては伸び縮みのしない硬いテープを使った固定のためのテーピングをすると思います。

僕も、試合会場などの現場で固定をしたい場合には使うことがあります。ただ、症状回復のための施術として使うことはほとんどありません。

理由は、患者さんの日常生活がしにくくなるからです。

テーピングでガチガチに固定されたことのある方はよくわかると思いますが、日常生活が動きにくかったり、かゆくなったり、今の時期だと臭くなったり、風呂(シャワー)に気を使わないといけないです。そういう、日常生活に不便がないような施術を極力提供しています。

では、どんな目的でテーピングをするのかといえば、

  • 腫れを引かせるためのテーピング(初期のみ)
  • 左右の足を組合わせ(連動性)で動き具合の調整
  • 患部の足に体重がほぼ垂直にかかるように調整

です。

一般的に多い軽い症状では、固定のためのテーピングはほとんどしません。(バンデージやサポーターを使う)

捻挫は、当たり前ですが捻った時に起こります。なので、日常的に少しでもひねられた状態に近いと患部に多少の負担が掛かり続け、回復が遅れます。それが起きないように、体幹→股関節→膝→足首→足指まで、正確に働くように調整し、患部の足首に体重が理想的にかかるようにします。

この、足首への体重のかかり方の調整がとても重要で、足首の固定だけしても、なかなか回復しないことが多いです。

まぁ、壊れているときに完璧調整は不可能に近いのではありますが…。

テーピングは毎回同じことをするわけではなく、毎回状態の変化を検査しながら細かく方法を変えていきます。

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経過など

足首捻挫が治るまでの期間は、軽いもので1週間、重いもので1ヵ月といわれることが多いです。ただ、症状の重さや年齢、日常に動き具合などで全然違うものになり、あまり標準的な時間を決められるものではないです。

今回は、最初の腫れ具合と内出血の具合から、復帰までに一か月近くかかるかなと思っていました。

初日

捻挫初日
捻挫初日
捻挫初日
腫れを少しでも早く引かせることを重視したテーピング

2日目

捻挫二日目
捻挫二日目

3日目

捻挫三日目

5日目

捻挫五日目
捻挫五日目
接地安定性を高める
捻挫五日目
テーピングも変わってきます。動き重視に。

2週間後

捻挫二週間目
テーピングも簡素になってきた
捻挫二週間目
ケガをしたのかもよくわからないくらいに回復

実際には、2週間で軽い練習に戻れるほどまで回復しました。あとは、再受傷しないように気を付けながらケアをしていきます。

時々の足回りの調整と、きちっとバンデージを巻いてテニスや日常生活を送ることをお勧めしています。

捻挫の回復

まとめ

捻挫は、スポーツをしていれば日常茶飯事のように見る怪我です。

治療法も、ある程度決まり切っています。ただ、少し視野を広げて、患部への力学的な力のかかり具合を細かくコントロールしてあげることによって、現場復帰までの時間を大幅に短縮できることができそうです。

やっぱり、ある程度固めて安静だけでは、時間は掛かると感じがします。どんなに安静を保っても、日常生活はあるので限度はありますね。

最終的には、予防措置が最も重要に思います。

定期的にスケジューリングをしてわずかな時間を割けば、怪我のリスクはかなり減ります。アスリートの場合、「痛くなければ身体はOK」とはなかなかいかないので、近くにきちっとメンテしださる環境がある方は、ぜひメンテしてみてください。
効かなきゃ、別の方にお願いするのも当然ありです。

捻挫
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ケーセブン整骨院代表の走尾(はしお)です。
大学工学部を出て、コンピュータメーカーでコンピュータのハード設計を11年以上経験してから人の身体をよくする業界に入ってきました。
今の仕事も四捨五入して20年に入ってきて、かなりレベルが高くなってきたと思っています。
コンピュータの業界で培った技術と人の身体で培ってきた技術の相乗効果で、よりよい施術品質を提供しています。

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